21 May ブルージャスミン Blue Jasmin ケイト・ブランシェットがオスカーをゲット
ウッディ・アレンの作品です。観て、これは「欲望という名の電車」のコミカル現代版だと思いました。ニューヨークで投資家のリッチハズバンドの元、豪奢な生活をエンジョイしていたケイト・ブランシェット演じるジャスミンは、旦那が詐欺で捕まったあと、放り出されたため、妹を頼ってサンフランシスコへ行くんですね。ちょうどビビアン・リーが妹を頼ってニューオリンズに向かったように。ただしこちらは本当の姉妹ではなく2人は別々に養子で姉妹となったんですね。
荒削りの妹は足が地についたしっかり者。姉であるジャスミンは、洗練されてはいるものの、ほとんどアル中で、精神安定剤を欠かせないニューロティックな女性。
妹の生活圏に舞い降りたジャスミンの、一文無しなのに洗練された女性を演じ続ける可笑しみが、ま、この映画のハイライト。自立を目指して奮闘するものの、やることなすことドジの連続。またまたリッチな男性をゲットしそうになるんですが、それも壊れ、夢破れたジャスミンが、とうとう発狂したんかいなと思わせるのがエンディング。ブランシェットが素晴らしくオスカー(主演賞)は当たり前。
ブランシェットをインタビューしたのは、「エリザベス」で一躍国際スターになった後、ハリウッドで初の主演作となった「ギフト」を撮り終えた直後の頃。「スクリーン」の執筆者によるベストテンで女優部門1位になったお祝いインタビューのようなものでした。
いわゆる正統派の美女ではないですが、背が高く真っ白い肌に金髪。赤いルージュをキリリと引いて、ハッとするような独特の美女だと思いました。オーストラリアから国際スターになったケースで、それこそあっという間だったのがブランシェットですね。国立演劇学校を卒業、地元で数本の映画に出た後、「エリザベス」に出会った幸運によるものです。
そうそう、メルボルンでの高校生時代、ベストフレンドは日本人だったそうです。父親は商社勤めだったということなので、いわゆる帰国子女のお嬢さんですね。
80点
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